2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
2-3-3.業界内、業界間、社会連携での取組み 外部からの不可抗力は何も専門家機関、制度、機械によるものだけとは限りません。 様々な事業者や公益法人、自治体などと一緒に取り組みを進めていくことがお互いのパートナーシップ関係を不可抗力として引きさが…
2-3-2-2.社外の制度を利用する 次にその不可抗力としての可能性を検討してみたいことが、人間を越えた機械的とも言えるような力として社外の制度を利用するというものです。 社外の制度では分かりにくいかもしれませんが、最も典型的で強制力の強いものとし…
2-3-2.不可抗力の意図的な導入 SCMとして意味や意義のある行動を決断する必要がある局面を迎えて、内部の人間が意識的に持つ「意志」に頼るだけでは足りない時にそれを後押しするような力は何かあるのでしょうか? 自分の力では抗うことができない不可抗…
2-3-1-2.覚悟を決めるべき人たち:Who 次に誰が腹をくくる必要があるのかについて検討したいと思います。 「2-2-1-4.モノ/カネ/ビジネスの三階建てモデル」をもう一度見てみましょう。 【 モノ/カネ/ビジネスの三階建てモデルの概念(再掲) 】 三階建て…
2-3-1.全員が腹をくくる、ことができるか? 「腹をくくる」という言葉があります。「腹」は昔から人間の本当の心や考えがあるとされた体の部分です。「くくる」とは物事を一つにまとめるという意味です。本当の心や考えをひとまとめにして「覚悟を決める」…
2-3章.最後は各階層における実行の意志 たとえ明日、世界が終わると分かっても 私はリンゴの木を植える マルティン・ルター (1483~1546) SCMを本質的な意味で実現することは簡単ではないということは、ここまでお付き合いしていただいた皆さんには賛成…
2-2-3-3.オプション案:論点を差異として見せる 次のプロセスは直面している事態に対応するためのシナリオを実行するにあたって「何をどこまでやるか」を決定するためのいくつかの対応策のオプション案を作成することになります。 そのためには合意形成する…
2-2-3-2.シナリオ:何を止めて何を動かすか 次のプロセスとして、洗い出した「ケース」ごとにどのような発生原因があるかということを元にして、どのような手を打つべきなのかをシミュレートします。このようなシミュレーションにおける「プロット(筋書き)…
2-2-3.うちのモデルの使い方:ストーリーとプロット 小説や脚本の世界では一般的に使用される少し意味の異なる二つの言葉に「ストーリー」と「プロット」があります。前者は時間の順序に配置された出来事であるのに対して、後者は作者によって(意図的に)因…
2-2-2-3.迷路からの脱出 皆さんの目の前にもどこか他のところにでも三階建てモデルはおそらくまだ存在していないと思います。多くの皆さんにとっての「うちの」三階建てモデルはこれから将来的に形作られるべきものだと思います。 したがって、少なくとも現…
2-2-2-2.過去を捉え未来を考える このシミュレーション処理は試行錯誤を適切な解を得るまで繰り返して実施することになりますので、同じ静止画をスタート地点として行為や状態を再現するような項目の数値をいくつか試して時間を先に進めてみて、その影響を…
2-2-2.うちのモデルの動かし方:変動と固定 モデルは一旦は出来上がりました。次にそれを使って試行錯誤によるシミュレーション処理を開始してみます。それには独特のモデルの動かし方がありますので、それを学んで身に着けて自在に操ることができるように…
2-2-1-4.モノ/カネ/ビジネスの三階建てモデル それではいよいよ実際にモデルとはどのようなものであるべきかについて検討を始めたいと思います。 まず全体の枠組みを考えていきましょう。 何ごとも思考する順番は、全体から部分へ、概要から詳細へ、ゴール…
2-2-1-3.データを取扱う人間への戒め モデル化に際しては虚構性を持ち込むことが必須だということの裏腹としてデータを取扱う私たち人間が十分に注意しなくてはいけないことがあります。 それは、モデルに対するインプットとなるデータとアウトプットとして…
2-2-1-2.時間と空間の対象範囲 「1-3-2.形状の静的複雑性」「1-3-3.変化の動的複雑性」で検討したようにサプライチェーンは複雑多岐でそのままでは人間が全体と細部を同時に把握しそれを動かしてみて、変化とその影響に対して即時に適切な判断を下すため…
2-2-1.うち固有のモデルのつくり方:構造と虚構性 うち(自社)のサプライチェーンと「ほぼ」同様の動き方をするモデルを構築することができなければ合意形成に活用し早期に決着を図ることに貢献させることはできません。「ほぼ」という部分を許容せず厳密性…
2-2章.己を知る:「うちの」SCMを正しく捉える 科学は説明しようとせず、解釈しようとすらせず、もっぱらモデルを作る ジョン・フォン・ノイマン (1903~57) サプライチェーンのマネジメントをうまく機能させて早く適切な合意形成を図るためには、複雑な…
2-1-3-3.合意形成のためのダイバーシティ ここまで見てきたように、人材の多様性への移行ということは歴史的にも現代的問題としても避けては通れない必然的で受け入れざるを得ないものということが分かります。 ではサプライチェーンという職場環境に多様な…
2-1-3-2.SCMにおけるダイバーシティ ダイバーシティという単語がはやり言葉のように様々な場面で語られるようになっていますが、SCMという文脈ではどのようにとらえるべきなのでしょうか? 前項で検討したサプライチェーンにおける合意形成のための共…
2-1-3-1.合意形成に取り組む姿勢(続き) 誤解がないように念のため指摘しておきますが、合意形成には一方的な自己犠牲は禁物です。不必要に不当に妥協し自説を後退させることはないのです。お互いにとって一方的ではない妥協点を何とか見いだしていこうとす…
2-1-3.より良くマネージするための準備 仕掛けをただ提供するだけではうまく機能することはあまり期待できません。それを私たち人間がうまく使えるようになるためには前もって下準備が必要です。仕掛けをどううまく使いこなすかは純粋に人間自身の問題です…
2-1-2-4.得るために捨てざるを得ないこと ここまで合意形成と検証のプロセスを人間と機械が適切に役割分担して、円滑に進めていくうえで必要な仕掛けや工夫などについて検討してきました。 人間がこれまで全て実施してきた仕事の一部を機械に担当していただ…
2-1-2-3.例外や想定外に備えるための役割と権限 あらかじめ想定できる事態に対して取り決めとしてのルールを設定してその通りに実行することが重要だとすると、例外や想定外に対して備えるために必要なことが「役割と権限」の設定だと言えます。 これまで繰…
2-1-2-2.人間の行動を計算できるようにするための取り決め ここまで検討してきた合意形成と検証のプロセスが想定した通りにうまく機能するにあたっての最大のボトルネックは人間だと言えます。 機械が担当するプロセスは事前の設定さえ正しければうまく機能…
2-1-2-1.人間と機械の役割分担(続き) 【シミュレーション処理・作業】 閾値を越えた変化についてアラートが出されることになりますので人間がそれを確認して何らかの対応が必要だと判断されるケースが抽出されます。それを対象としてどのような対応策をどれ…
2-1-2.合意形成のための仕掛け 合意形成のための仕掛けには当事者として人間と機械による役割分担が必要不可欠となります。両者が協力しお互いの得意な役割を適切に分担することによって限られた時間や工数の制約の中で早く/速く適切な判断を行い、誰かが何…
2-1-1-5.合意形成のための事前準備 前項で検討した合意形成をオープンなものとするうえで障害となって立ちはだかることの一つに「属人化」という問題があります。 特定の個人に依存した状態や丸投げされている状態、データが共有されておらず個人持ちになっ…
2-1-1-4.どのようなものとして合意するか では次に合意形成の対象を「どのようなものとして」合意するべきなのか、その位置付けや意義について検討してみましょう。 広く一般的に言われていることですが、個別最適の「解」というのは「局所的な最善解」であ…
2-1-1-3.共通認識と合意形成 次にサプライチェーンのマネジメントにける「PDCA」プロセスとはどのようなものでどのような特徴があると言えるのか見ていきましょう。 【Plan:計画立案】 まず計画立案におけるインプットとなるものは、過去実績の定量デ…
2-1-1.何をどのように合意するか 「とにかく合意形成」をやり続けていくことが重要だとすると、何を合意するのか、また合意するとはどういうことなのか、どのようにしたら意見や利害が異なる利害関係者が合意することができるのかなどについて検討していき…